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第18回 定例研究会

2013/6/15(土)12:00-17:00 八重洲(ルノアール)。
参加者20人(うち話者8人、見学者1人)。
終了後に飲み会。

【内容】
①TDシーケンシャルを利用したトレードの検証(SAK)
 TDシーケンシャルと1時間足を利用したトレード手法の検証。日本時間6時から10時までの間のトレンドが、続くことがわかった。今後、さらに精度を上げる方法を考える。

②IVチャートのテクニカル分析(MAC)
 IVチャートがテクニカル分析になじむか否かを検証し、一部の指標が、IVの下落を比較的的確に予測する目安となり得ることを解説した。

③大変動時のガンショー対処についての考察(PCH)
 2013年5月の大暴落を受けて、ガンショーポジをうまく回すにはいかなる手法が有効だったのかを検証。

④新値更新時に取るポジションについての考察(AHO)
 中長期のトレンドが明確に出ている際に、トレンドに準じた新値を更新した場合に、新規に取るポジションでの優位性を検証。

⑤ストレス少なく本質的価値をもらう期先両バタ戦術(AKY)
 上下両方向のOTMに期先でロンバタを組むことの優位性について説明し、最近の大きく動く相場対応としてロンバタを用いたトレンドフォロー戦術について解説した。

⑥低IV時のガンマロング戦略(GRI)
 低IV時に売1買2のBSをガンマロングで両建てし、1年間の収益の推移を見る

⑦許容変動幅を用いたIV予測(APM)
 先物の許容変動幅を視覚化し、IVの予測を行う。また、イベント盛りなどの値幅によらないIV上昇や下落を捉える。

⑧ガンマフラットレシオによるOP戦略(CNE)
 トレンドに強いOP戦略として期先OPを用いたレシオスプレッド戦略を紹介し、過去3年分のデータを下にその優位性を示した。

⑨長期のファープットのIVの比率の推移とバックスプレッドについて(APM)
 バックスプレッドが爆発する基本的な仕組みと現在のファープットのIVの割安割高度を長期のグラフを用いて説明。

【コメント】
 直前で発表者が2名減ってしまったため、管理人としては時間が余ることを心配していた。
しかし、面白い発表が多かったため結局時間がぎりぎりになるほど議論が白熱した。
発表者は皆、きちんと準備をして定例会に臨んでくださり興味深い発表が多かった。
色々な種類の発表を聞くことで刺激を受け、発想が広がり新たな戦略につながるという、青天に所属していることの利益を享受できた1日でした。
〔APM〕

第8回 海外トレード研究会

2013/5/11(土)12:00-17:00 銀座(メンバーのオフィス)。
参加者13人(うち話者7人、見学者3人)。
終了後にオーストラリアに移住するPOさんの壮行会。
壮行会には総勢20名が集まり、盛大に行われた。

【内容】

①TDシーケンシャルの利用方法と考察(SAK)
 TDシーケンシャルの紹介と、順張り利用方法を発表した。本来のTDシーケンシャルの利用は逆張りであるが、順張り手法でも利用出ることがわかった。
 
②アジアタイムスキャルピングトレードの検証(CNE)
 現在の相場付きに適合させたスキャルピングトレードの条件とEAによる自動売買のフォワード結果を紹介。

③為替市場におけるボラティリティの傾向(BTR)
 いかに効率よく為替市場で値幅を取るかに主眼に置き、日中の為替市場の値幅の傾向を07年から調査した結果を発表。この傾向を用いて具体的な手法の結果についても言及した

④証券投資と税金(MAC)
 証券投資課税の基本構造と投資対象による課税方法の差異について鳥瞰し、法人を設立して投資を行う際の注意点について解説した。

⑤NYダウと日経225先物の逆張り関係を検証(KB)
 2008年1月から2012年12月までの5年間、NYダウと日経225先物の逆張り関係を検証。

⑥日本国債ショート戦略(APM)
日本国債暴落時にどのような投資手段で資産をヘッジするべきかを、具体的な投資方法でシュミレーションした。

⑦アベノミクス相場におけるFXトレードの総括(PO)
円安が進行した2012年秋以来のFXのパフォーマンスを紹介し、学んだ教訓を列挙した。とくにメンタル面が相場判断に与える影響について率直なところを語った。

管理人の交代

「管理人の交代」

 POの海外移住にともない、管理人がPOからAPMに交代することになった。このHPをPOが更新するのも今回で最後となる。

 2003年の9月にメーリングリストを開始して以来、青天井は今秋で丸10年を迎えようとしている。
 もともと株の集まりだったのが、POのトレード対象の変化にともない、徐々にオプションを中心とした集まりに変わってきた。グループ自体の性格も、当初は実戦に役立つトレード情報の交換の場を意図したのが、現在ではむしろ各人の研究成果を発表する場として機能している。
 メンバーの成長や入退会にともない、今後もグループは変貌していくことだろう。個人だろうが集団だろうが、人間はつねに変わっていくものだから、それで構わない。POはトレーダーなので、このグループはますます発展していくだろう、といった聞こえのいい希望的観測を書く気はない(笑)。何事もなるようにしかならない。
 とはいえ、せっかく人数も増え、活動の枠組みも固まり、対外的な認知度も高まってきた。なにより最近の各種研究会での発表内容の充実ぶりを考えると、これだけの集まりをしぼませてしまうのは惜しい(オプションを中心とした非営利のグループでは日本一ではなかろうか)。できることなら今後も継続し、発展していってほしいとは思う。
 将来がどうなろうとも、ひとつだけいえることがある。新管理人にはAPMさんが適任であり、彼がグループを率いたのなら結果がどうなろうが受け入れられるということである。その点にPOの疑いはまったくない。

 今後はPOは1メンバーとして、年に1回程度、帰国のさいに研究会に出席し、ふだんはメールやチャットでの活動とさせていただく。気楽な立場であらためて青天井に参加できることを嬉しく思う。メンバーのみなさん、今後ともよろしく。〔PO〕

「新管理人からの挨拶」

新しく青天の管理人となりましたAPMです。
POさんのように投資で卓越した成績を残しているわけではない自分が、個性の強い青天のメンバーを引っ張っていけるのだろうかという不安はありますが、POさんからご指名を受けた以上、精一杯やっていこうと思います。

POさん、長きに渡り青天の管理人ご苦労様でした。
個人的には寂しい思いですが、投資で成功し新たなステージへ旅だつわけですから気持ちよくお見送りしたいと思います。
どうなるかはわかりませんが、私なりの方法で青天を盛り上げていこうと思いますので安心して旅立ってください。〔APM〕

第11回 中級研究会

2013/4/6(土)12-17時 八重洲ルノアール。
参加者7人。
荒天のため、懇親会は行わず解散。

【内容】

 トリミング文書の内容についての質疑応答と議論。

【コメント】

 今回も欠席者が多く出てしまい、少人数で小ぢんまりと行われた。
 しかし、少人数であったためにかえって話がはずみ、時間いっぱいまで話は尽きなかった。
 特にメンバーによる先物講座、変則カレンダー講座、ガンマショート戦略の実例なども披露され非常に有意義な時間を過ごすことができた。
 今までの中級研究会で最も盛り上がり、内容のあった回になったと思う。〔APM〕

第17回 定例研究会

2013/3/23(土)12:00-17:00 八重洲(ルノアール)。
参加者18人(うち話者7人、見学者1人)。
終了後に飲み会。

【内容】

①米国VIX先物のスプレッドトレード(TAR)
 VIXカーブの特性とトレード手法を解説。とくに暴落時の期近と期先のスプレッドの反応を検証した。
②自作ツールの紹介(GCH)
 自己紹介と今までに作ったツール(日経225の任意の日時のSQ値算出ツール、ギリシャ指標計算ツール、チャット履歴検索ツール)の紹介。
③ガンマに着目したトレードの考察(BOL)
 イベント時のガンマフラットのデイトレ戦略、ガンマロング戦略、昨年の低IVの考察。
④通貨オプションの総括(PO)
 通貨オプションについて日本人が知っておくべき事柄、すなわち通貨オプションの種類、戦略、実際の取引のイメージ(商い状況・証拠金・利益率など)、接近時の対処法について総括的に解説。
⑤トレンド転換警報短期MACD検証(JIR)
 短期MACDに関し、標準との比較や最適化などにより、トレンド転換警報として活用できるか検証。
⑥ロングストラドルによるガンマロングとコールレシオ(RKN)
 IVが低い時期におけるロングストラドルとコールレシオの組み合わせの戦略を考察した。高IV時においてはLSからデビッドスプレッドに変え、戦略を発展させた。
⑦海外個別株オプションの売買(BTR)
 ここ1ヶ月の売買系譜の発表。使用しているTWSシートについても言及。
⑧衆議院選挙前後のオプション戦略(PO)
 12年12月の衆議院選挙の前後に各ポジションを取ったときの損益やパラメータを検証。パラメータからは予測できないいくつかの意外な結果を紹介した。

【コメント】

 年度末のせいで欠席者は多めだったが、例によって内容は充実していた。時間があまる可能性を考えてPOはトピックを4つ準備していたが、時間が押して2つしかできず。
 見学者の方もレベルの高い発表の連続に感心なさっていたようだ。

 POが研究会で進行役を務めるのは今回をもって最後となる。終わりの40分間で引き継ぎと短いスピーチ(『青天井の歴史と基本姿勢』)をした。
 定例研究会も開始して丸4年になるが、初期のころとくらべると発表のレベルは格段に上がった。今後とも各メンバーが充実した発表をして、いっそう研究会を盛り上げていくだろうことを旧管理人は確信している。〔PO〕

第10回 戦略研究会

2013/3/11 20-23時 新宿(椿屋珈琲店)。
参加者4人。

 【内容】

①SQ前のショートストラングル(PCH)
 SQ直前にショートストラングルを仕掛けやすい水準の判断方法。
②変則カレンダーが優位な状況(PCH)
 最近の高IVにおける変則カレンダーの優位性を説明。
③歪み率の最近の変化とIV予想(APM)
 ファーOTMプットのIVの変化を長期のグラフで示し、有効な戦略を考察。またIV変動の一因をグラフにて示す。
④225以外でのデルタヘッジの考察(FPN)
 日経225以外の金融商品を使うことにより、デルタヘッジに加え、ポジティブガンマの性質を生かすことができる。結果として最大損失は縮小し、収益性は改善した。
⑤変則カレンダーの対処法(PO)
 変則カレンダーが原資産に接近されたときの対処方法の考察。ありがちないくつかの対処法に共通する問題点を指摘し、ベガの観点から見たより有効なやり方を提示した。
⑥ストラングルスワップの考察(PO)
 一部の専門家が推奨しているストラングルスワップは機能するのかを、その変形バージョン2種とともに、225オプションのシミュレーションによって考察。
⑦通貨オプションの総括とFXの短期売買(PO)
 通貨トレードできわめて優位性が高いと思われる2つの手法として、通貨オプションの売りとFXの短期売買を紹介。前者は接近されたときの対処法、後者はエントリーすべき局面と具体的な玉操作のやり方をとくに強調して解説した。

 【コメント】

 ふたたび夜の時間に戻っての集まり。
 複数の発表をするメンバーもおり、例によって時間いっぱいまで熱心な討論が続けられた。
 どれもオリジナリティあふれる発表で、さすがに戦略メンバーは一味違うなという感じ。実戦ですぐに使えそうな戦略もあり、さっそく試してみたいと思った。〔PO〕

第7回 海外トレード研究会

2013/2/23(土)14時半-18時半 銀座(メンバーのオフィスの会議室)
参加者11人。
終了後に飲み会。

 【内容】

①通貨オプション(FPN)
 過去13年間に渡る代表的な通貨ペアについて、戦略に関する各損益の統計結果をまとめた。
②通貨オプションのトレード結果とシミュレーション(PO)
 Globexに上場している通貨オプションのトレード結果と、手法や対処方法の説明。過去データを使ったシミュレーションの結果も紹介。
③円資産のリスクヘッジとしての外貨(APM)
 日本人が円安対策として、どのように外貨建て資産を持てば良いかの考察。FXや通貨オプションを使った事例の紹介など。
④KOSPIのスマイルカーブ(MNA)
 コールIVが高い傾向のあるKOSPIを、修正IVを用いて考察した。
⑤為替におけるオプションバリアとエキゾチックオプション(BOL)
 為替情報で言われるオプションバリアで行われているオペレーションと、様々なエキゾチックオプションについて。
⑥海外先物穀物トレード(MAC)
 他国の農作物に関する情報は入手困難で、かつ英語によるというハンディを乗り越え、日本人トレーダーが、海外先物穀物トレードにより利益を上げ得るかについて、周期性を利用した鞘取りの方法により、一定の可能性があることを説明した。
⑦TWSシート/海外シミュレータ(BTR)
 TWSとExcelの連携シート、海外オプションの過去データを用いたシミュレータ、並びにExcelを利用した動的チャートの製作状況と機能紹介。今後の機能追加、整理のためのアンケートも実施。
⑧アメリカの個別株オプションのトレード結果(PO)
 SPYやIWMの短期トレードの結果と、SQ日デイトレの結果の紹介。複数の有効な手法とその注意点を説明した。

 【コメント】

 全体の半分の発表が通貨オプションがらみであり、最近の円安傾向がメンバーのこの分野への関心を高めていることがうかがわれる。
 トレードしている日本人の話はほとんど聞かないだけに、通貨市場やオプションの情報をみなが持ち寄ることの意味は大きい。

 ⑦では完成まぢかの海外トレード用ツールの中身が明らかにされた。正式な公開が楽しみだ。
 研究やシミュレーションのためのみならず、リアルマネーを稼ぐための現場での武器になってくれればと思う。〔PO〕

第10回 中級研究会

2013/2/9(土)12-17時 八重洲ルノアール。
参加者9人。
終了後に飲み会。

【内容】

 トリミング文書の内容についての質疑応答と議論。

【コメント】

 今回は欠席者が多く出てしまい、少人数で小ぢんまりと行われた。
 文章の量も少なめで、時間があまるかと思われたが、やはり話がはずみ、逆に足りないくらいだった。
 IV、スマイルカーブ、証拠金、バックスプレッドなどを中心に、さまざまな内容について会話がなされた。〔PO〕

「勉強会」の開催

2013/1/5(土)13:00-17:00 銀座(メンバーのオフィスの会議室)。
参加者10人。
終了後に新年会。

 年末年始をはさんで研究会のあいだが2カ月空くことになったので、なにか企画をやろうということになり、初めて「勉強会」を開いてみた。
 青天井はプロやセミプロが研究発表や情報交換をする場であり、勉強をする場ではないのだが、メンバー間にトレーダーとしてのレベルの差があるのは事実。「先生」が「生徒」に教える機会があれば、全体の平均レベルも押し上げられよう。
 先生役は管理人のPOがやることにした。オプションを教えられるようなレベルではないが、10数年にわたり専業トレーダーとして利益を上げ続けている(「あの1年」をのぞいて)のであれば、そちらの面から多少はものを語る資格もあろう。

 4時間のうち2時間をトレードやオプションについての講義、後半2時間を質疑応答(事前に集まった質問の数は46に及んだ)にあてるつもりだったが、講義だけで予定の時間を費やしてしまい、質疑応答は居酒屋に場所を移して行われた。
 POは6時間にわたって語り、他のメンバーは質問をはさみつつ聞き続け、なんとも真面目なグループである。
 開催した意義はあると思うが、先生も生徒も疲労するので、2回目があるかどうかは不明(笑)。メンバーから希望があれば、いつかまた、今度はべつの先生で。〔PO〕

青天シミュレーターの完成

 メンバーからリクエストの多かった、225オプションの過去データを使ったエクセルのシミュレーションシートがついに完成した。1989年以来の225先物とオプションの価格がボタンひとつで呼び出せ、営業日ベースのIVやギリシャ文字も表示できる優れ物である。
 これにより、過去のある時点で建てたポジションの損益やパラメータの変化を追うことができるようになり、メンバーのオプション研究にも弾みがつくだろう。
 制作してくださったGCHさん、どうもありがとうございます。

 これで、リアルタイムのポジション管理は青天シート、過去データを用いたシミュレーションは青天シミュレーターと、オプションのトレードと研究に必要なツールは揃ったわけで、あとはメンバー各人が成果を上げるだけ、ということになる。
 今後の研究会での発表が楽しみだ(とプレッシャーをかけておきます(笑))。〔PO〕