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第17回 定例研究会

2013/3/23(土)12:00-17:00 八重洲(ルノアール)。
参加者18人(うち話者7人、見学者1人)。
終了後に飲み会。

【内容】

①米国VIX先物のスプレッドトレード(TAR)
 VIXカーブの特性とトレード手法を解説。とくに暴落時の期近と期先のスプレッドの反応を検証した。
②自作ツールの紹介(GCH)
 自己紹介と今までに作ったツール(日経225の任意の日時のSQ値算出ツール、ギリシャ指標計算ツール、チャット履歴検索ツール)の紹介。
③ガンマに着目したトレードの考察(BOL)
 イベント時のガンマフラットのデイトレ戦略、ガンマロング戦略、昨年の低IVの考察。
④通貨オプションの総括(PO)
 通貨オプションについて日本人が知っておくべき事柄、すなわち通貨オプションの種類、戦略、実際の取引のイメージ(商い状況・証拠金・利益率など)、接近時の対処法について総括的に解説。
⑤トレンド転換警報短期MACD検証(JIR)
 短期MACDに関し、標準との比較や最適化などにより、トレンド転換警報として活用できるか検証。
⑥ロングストラドルによるガンマロングとコールレシオ(RKN)
 IVが低い時期におけるロングストラドルとコールレシオの組み合わせの戦略を考察した。高IV時においてはLSからデビッドスプレッドに変え、戦略を発展させた。
⑦海外個別株オプションの売買(BTR)
 ここ1ヶ月の売買系譜の発表。使用しているTWSシートについても言及。
⑧衆議院選挙前後のオプション戦略(PO)
 12年12月の衆議院選挙の前後に各ポジションを取ったときの損益やパラメータを検証。パラメータからは予測できないいくつかの意外な結果を紹介した。

【コメント】

 年度末のせいで欠席者は多めだったが、例によって内容は充実していた。時間があまる可能性を考えてPOはトピックを4つ準備していたが、時間が押して2つしかできず。
 見学者の方もレベルの高い発表の連続に感心なさっていたようだ。

 POが研究会で進行役を務めるのは今回をもって最後となる。終わりの40分間で引き継ぎと短いスピーチ(『青天井の歴史と基本姿勢』)をした。
 定例研究会も開始して丸4年になるが、初期のころとくらべると発表のレベルは格段に上がった。今後とも各メンバーが充実した発表をして、いっそう研究会を盛り上げていくだろうことを旧管理人は確信している。〔PO〕

第10回 戦略研究会

2013/3/11 20-23時 新宿(椿屋珈琲店)。
参加者4人。

 【内容】

①SQ前のショートストラングル(PCH)
 SQ直前にショートストラングルを仕掛けやすい水準の判断方法。
②変則カレンダーが優位な状況(PCH)
 最近の高IVにおける変則カレンダーの優位性を説明。
③歪み率の最近の変化とIV予想(APM)
 ファーOTMプットのIVの変化を長期のグラフで示し、有効な戦略を考察。またIV変動の一因をグラフにて示す。
④225以外でのデルタヘッジの考察(FPN)
 日経225以外の金融商品を使うことにより、デルタヘッジに加え、ポジティブガンマの性質を生かすことができる。結果として最大損失は縮小し、収益性は改善した。
⑤変則カレンダーの対処法(PO)
 変則カレンダーが原資産に接近されたときの対処方法の考察。ありがちないくつかの対処法に共通する問題点を指摘し、ベガの観点から見たより有効なやり方を提示した。
⑥ストラングルスワップの考察(PO)
 一部の専門家が推奨しているストラングルスワップは機能するのかを、その変形バージョン2種とともに、225オプションのシミュレーションによって考察。
⑦通貨オプションの総括とFXの短期売買(PO)
 通貨トレードできわめて優位性が高いと思われる2つの手法として、通貨オプションの売りとFXの短期売買を紹介。前者は接近されたときの対処法、後者はエントリーすべき局面と具体的な玉操作のやり方をとくに強調して解説した。

 【コメント】

 ふたたび夜の時間に戻っての集まり。
 複数の発表をするメンバーもおり、例によって時間いっぱいまで熱心な討論が続けられた。
 どれもオリジナリティあふれる発表で、さすがに戦略メンバーは一味違うなという感じ。実戦ですぐに使えそうな戦略もあり、さっそく試してみたいと思った。〔PO〕

第7回 海外トレード研究会

2013/2/23(土)14時半-18時半 銀座(メンバーのオフィスの会議室)
参加者11人。
終了後に飲み会。

 【内容】

①通貨オプション(FPN)
 過去13年間に渡る代表的な通貨ペアについて、戦略に関する各損益の統計結果をまとめた。
②通貨オプションのトレード結果とシミュレーション(PO)
 Globexに上場している通貨オプションのトレード結果と、手法や対処方法の説明。過去データを使ったシミュレーションの結果も紹介。
③円資産のリスクヘッジとしての外貨(APM)
 日本人が円安対策として、どのように外貨建て資産を持てば良いかの考察。FXや通貨オプションを使った事例の紹介など。
④KOSPIのスマイルカーブ(MNA)
 コールIVが高い傾向のあるKOSPIを、修正IVを用いて考察した。
⑤為替におけるオプションバリアとエキゾチックオプション(BOL)
 為替情報で言われるオプションバリアで行われているオペレーションと、様々なエキゾチックオプションについて。
⑥海外先物穀物トレード(MAC)
 他国の農作物に関する情報は入手困難で、かつ英語によるというハンディを乗り越え、日本人トレーダーが、海外先物穀物トレードにより利益を上げ得るかについて、周期性を利用した鞘取りの方法により、一定の可能性があることを説明した。
⑦TWSシート/海外シミュレータ(BTR)
 TWSとExcelの連携シート、海外オプションの過去データを用いたシミュレータ、並びにExcelを利用した動的チャートの製作状況と機能紹介。今後の機能追加、整理のためのアンケートも実施。
⑧アメリカの個別株オプションのトレード結果(PO)
 SPYやIWMの短期トレードの結果と、SQ日デイトレの結果の紹介。複数の有効な手法とその注意点を説明した。

 【コメント】

 全体の半分の発表が通貨オプションがらみであり、最近の円安傾向がメンバーのこの分野への関心を高めていることがうかがわれる。
 トレードしている日本人の話はほとんど聞かないだけに、通貨市場やオプションの情報をみなが持ち寄ることの意味は大きい。

 ⑦では完成まぢかの海外トレード用ツールの中身が明らかにされた。正式な公開が楽しみだ。
 研究やシミュレーションのためのみならず、リアルマネーを稼ぐための現場での武器になってくれればと思う。〔PO〕

第10回 中級研究会

2013/2/9(土)12-17時 八重洲ルノアール。
参加者9人。
終了後に飲み会。

【内容】

 トリミング文書の内容についての質疑応答と議論。

【コメント】

 今回は欠席者が多く出てしまい、少人数で小ぢんまりと行われた。
 文章の量も少なめで、時間があまるかと思われたが、やはり話がはずみ、逆に足りないくらいだった。
 IV、スマイルカーブ、証拠金、バックスプレッドなどを中心に、さまざまな内容について会話がなされた。〔PO〕

第16回 定例研究会

2012/12/1(土)12:00-17:00 銀座(中小企業会館)。
参加者20人(うち話者7人)。
終了後に忘年会。

 【内容】

①変則カレンダーの損益視覚化(APM)
 様々な時期の変則カレンダーの損益を視覚化し、その特徴とエントリーのタイミングを検証。
②修正IV(MNA)
 ブラック・ショールズ式の前提条件を見直し、より現実の相場を表すIV導出方法を示した。導かれた修正IVによって描かれたスマイルカーブについて考察した。
③週末の変動性の検証(AGU)
 カバードコール・プットを建てるタイミングとして、週末をまたいでも特に有利・不利はないことを確認。直近2-3年で見るとIVが金曜日に高く水曜日にかけて低下する傾向があることを示した。
④テクニカル指標を利用した225先物とオプションの取引履歴(HTR)
 テクニカル指標を利用した225先物の取引の履歴を提示し、手法の弱点をオプションを用いることで補完できないか検討。
⑤満期直前のレシオ買い戦略(KB)
 満期直前にATMで両サイドにレシオを建て、買いや売りの枚数を変えて損益結果を検証。
⑥ローリスクのカレンダー系複合ポジション(MAC)
 カレンダー系スプレッド(カレンダー、リバースカレンダー)を組み合わせることにより、相場観に合致すればミドルリターン、合致しなくてもローリスクでローリターンが得られるポジションを紹介した。
⑦スプレッド売買のコストとリスクを減らす方法(PO)
 現実のスプレッドの売買場面において執行コストとリスク(とくに片約定のリスク)を減らす方法を考察し、実戦的ないくつかのテクニックを紹介。
⑧低IV時代のオプショントレード(PO)
 低IV時代に用いることのできる手法とトレードのコツを紹介。とくに裸売りとレシオについて、タイプごとに損益とリスクの違いをシミュレーションで示した。

 【コメント】

 開催日近くになって話者の欠員が2人でてしまい、話者の人数は7人(発表数は8つ)と少なかったが、内容は充実していた。
 とくに最初の2つの発表は秀逸。APMさんの発表は変則カレンダーの損益に影響を与えうる、見過ごされがちな要因を暴いたもので、他のメンバーの発表を独自の視点で捉えなおした点も評価される。MNAさんの発表はBS式の問題点に対する独創的なアプローチであり、みなを感心させるようなエレガントな結果を導き出すことに成功している。
 こういった発表がふたつもあれば、それだけで進行役は研究会のセッティングに労力を費やした甲斐があろうというものだ。

 今回は見学者がひさしぶりにゼロ。HPを開設して以来、多くの方が研究会を見学してくださった(そのほとんどは正式に参加してくださった)が、それもここに来て一段落した気配が感じられる。
 たぶん、関東在住でオプションの研究会に興味を持つような人は数が限られており、そのうちかなりの人はすでに我々にアプローチしてくださったのだろう。オプションプレーヤーの層の薄さを肌で感じつつある昨今である。〔PO〕

第6回 海外トレード研究会

2012/11/17(土)13-17時 八重洲(ルノアール貸会議室プラザ)。
参加者11人。

 【内容】

①VIX必勝法(MNA)
 VIX先物のlong termでの値動きの特性に注目し、優位性のある売買法を紹介。
②韓国株オプショントレードの考察(SAK)
 韓国株オプションの週末短期トレード、および韓国株オプションと日経225オプションの比較。
③FXトレードコピーツールの紹介と実用例(CNE)
 Forexのトレード内容を複製するソフトを紹介し、その有効な使用方法を実例とともに示した。
④アメリカダウの月間サイクル(KB)
 1997年以降のダウの過去データを元にダウの月間サイクルについて説明。
⑤Hoadley Trading & Investment Toolsの紹介(BTR)
 Excelを利用したオプションツール「Hoadley Trading & Investment Tools」の概要と具体的な機能の説明。TWSとの連携についても言及。
⑥通貨オプション/VIXとVXX(PO)
 上場されている通貨オプションをすべて紹介し、いくつかの手法や実践結果を説明。
 VIXとVXXの情報を提供し、新たな手法の開発を提案。

 【コメント】

 この研究会は国内以外のすべての金融商品を研究対象にしているので、テーマにバラエティがあっておもしろいし、内容がかぶることはほとんどない。ひとりでこれだけの範囲をカバーするのはまず不可能だろうから、みなで情報を持ち寄ることの長所が十分に発揮された研究会といえる。
 今回も未知の題材が多く、また発表をきっかけにしたプライベートでの展開も期待できそうで、参加者は知識のみならず実益も得られたことだろう。

 今回から時間を拡大して4時間にしたが、やはりすべての内容を終わらせることはできなかった。POがとうてい持ち時間内では語りきれないような量の題材を持ってくるせいもある(笑)。
 なんにせよ、内容不足よりはてんこ盛りのほうが望ましい。今後ともこの充実ぶりを維持していきたい。〔PO〕

第9回 戦略研究会

2012/11/17 10-13時 八重洲(カフェルノアール)。
参加者3人。

 【内容】

①カレンダー系戦略のガンマリスクの違い(APM)
 様々なカレンダー戦略のガンマリスクが、状況によってどのように変化するかを考察。
②低IV時の変則カレンダー考察(PCH)
 高IV時と低IV時における、変則カレンダーの鞘の動きの違いについて。
③プット変則カレンダーの総括(PO)
 プット変則カレンダーの銘柄、残存日数、コスト、相場つき、IVなどによる損益やパラメータの違いを示し、理想のトレード方法を提案。

 【コメント】

 前回新たに参加したメンバーが手術とその後の療養のため休会することになり、ふたたび4人になってしまった。しかも1人が欠席し、参加者は3人という寂しい結果に。
 とはいえ、もともとこの研究会はPCHとPOのプライベートのミーティングから発展したものなので、本来の形に戻ったともいえる。小さなテーブルを囲んでリラックスした気分でオプションについて語りあえるのは、他の研究会にはない長所である。
 POの持ってきた内容が2-3時間はかかるようなもので、すべて終わらせることができず、残りは持ち越しとなった。おそらく次回も3時間では足りないだろう。

 参加者の利便性を考えて、今回は初めて、他の研究会にくっつける形を試みてみた。好評なので今後ともこのやり方でいく予定。〔PO〕

第9回 中級研究会

2012/10/13(土)12-17時 銀座(中小企業会館)。
参加者12人+見学者2人。
終了後に飲み会。

 【内容】

 トリミング文書の内容についての質疑応答と議論。

 【コメント】

 来年以降の新体制を見すえて、今回から進行役がAPMさんからMNAさんに代わった。中級研究会のリーダーは負担が大きくて大変だが、快く引き受けてくださってありがたい。
 IV変化やスマイルカーブ、カレンダー系(変則カレやリバカレ)、BS、ブルシンセなどについて議論を戦わせた。
 若干の時間の余裕をもって終わらせることができ、作業の分量と進行のスピードがともに適切なように思う。新リーダーのもと、この調子でさらに回数を重ねていきたい。〔PO〕

第15回 定例研究会

2012/9/8(土)12:00-17:00 八重洲(ルノアール貸会議室プラザ)。
参加者20人(うち話者9人)+見学者3人。
終了後に飲み会。

 【内容】

①コストゼロのATMロンバタ(AKY)
 コストゼロでATMにロングバタフライを建てられる条件を残存日数、IVと原資産の変動面から検証。10%台の低IV時代にあっても、残存40日なら原資産が80円程度変動すれば可能なことが示された。
②SpreadIVのまとめ(FPN)
 SpreadIVの具体的な計算法と活用例の紹介。スプレッド&単一オプションで使用する際の有効性について検証した。
③コールレシオの優位性と扱い方(PCH)
 上昇相場におけるコールレシオのパラメーターの変化と決済のタイミングを解説し、この手法の優位性を示した。
④欧州債務危機の現状(DNS)
 10年国債利回りなどの指標を定量的に比較し、スペイン、ギリシャを中心に欧州の現状を説明した。
⑤トレード歴と現在のオプションの基本戦略(MOG)
 トレード経歴を語り、現在の基本的なオプション戦略(Cレシオ、Pレシオ、FO同士のPバック、戦略の組み合わせ方)を紹介。
⑥現在のトレード手法とオプションの法人口座利用(CNE)
 現在行っているトレード手法を説明し、オプション取引において法人口座を利用するメリットと口座開設の手順を紹介。
⑦トレード歴と現在のトレード戦略(SRA)
 個別株から始まるトレード歴と現在のトレード戦略を説明し、今後の課題などを示した。
⑧イベントによるIVの変動とその活用方法(PO)
 IVを上昇・下落させる可能性のある各種イベントの実際のIV変化を調べ、イベント前後に取るべき戦略を考察。
⑨災害とトレード手法(SAK)
 地震発生をトリガーとするトレード方法の考察。

 【コメント】

 今回はたまたま非オプションの発表が重なってしまい、率直に言って、オプションメインのグループが開催する研究会としてはやや物足りなさを感じさせた。これは運営上のルールの不備による。
 対策として、今後は管理人が発表テーマを全体的にコントロールし、非オプション発表の比率を一定以下(なるべく2割以下)に抑えることにした。

 個々の発表に目を向ければ、内容自体はけっして悪いものではなかった。オプションに関する発表はどれも評判がよかったし、それ以外のものもすべて、なにかしら参考になる点を含んでいた。見学者が全員、飲み会の席でさっそくグループへの参加を表明してくださった事実がそれを証明している。
 すでに確立されている研究会の長所は維持したまま、さらなる修正を加えて、全体のいっそうのレベルアップを図っていきたい。〔PO〕

第8回 中級研究会

2012/7/28(土)12-17時 銀座(中小企業会館)。
参加者14人+アドバイザー1人+見学者2人。
終了後に飲み会。

 【内容】

 トリミング文書の内容についての質疑応答と議論。

 【コメント】

 ロンバタ、カレンダー系、スマイルカーブ、ガンマロングなどについて議論を戦わせた。
 多少時間があまったが、おおむねこの程度の量と進行ペースでよさそう。
 トリミングのできもよくなり、かなり読みやすくなってきた。〔PO〕